あるホールのオルガンパイプ修理 4
画像を使った記録と問題の検証


 

胴と足を切り離した状態。

 足の向こう側にあって少々見にくいが、胴からはOberlabiumが外されてアーチ状に開口している。

 一般の方がご覧になると 果たして元に戻るのか、と心配になるような状態だが・ ・ ・

 

足の上部、 Kernが見えている。

Unterlabium(下唇)とKernの隙間、風が出てくる部分はかなりゆがんでいる。

 

Unterlabiumの修正が終わり、Kernの補修が終わってから再び足と一体にする。 半田ごてを使って両方の金属を適度に溶かしながら付けてゆく。

 

歌口付近をパイプの左側から見たところ
左がパイプの上

歌口両側の髭の下を半田を盛り付けて繋いだ。
強度を増すためである。
ドイツのパイプ作りでこの方法を採っているところは知らないが、英国のパイプ作りがこの方法を採っていることを知っている。

 

前記の髭の補強、右側の様子。

 

パイプ頭部にはパイプを吊るための木材を入れた。

おそらく音高に影響することであろう。 現場で調律スリットの幅を上部で広げて対処することになろう。

 木部中央の穴はに吊り具を通すため。

 

パイプ足を取り付けるときに、パイプ胴とパイプ足の芯が合っているかを点検しているところ。

大きなパイプであるが、コロ台のおかげで簡単に回転させることができる。 足の先端が振れなければ芯が出ているということだ。 この大きさのパイプであれば振れが5mm程度に収まっていれば充分と言えるだろう。

 

 パイプ製作時の半田付け不良は、整形している時にこのように現れてくる。 何箇所か半田付けをし直す必要があった。





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Angefangen 17.Feb.2004