現場の整理をして、いよいよ組立を始めます。 タワーを建ててウィンチを取り付け部材を吊上げる準備をしています。 この作業のためにウィンチのワイヤーも長いものに交換して備えました。 オルガン裏の壁は音の反射を良くするためコンクリートのままにしてもらいました。 特に低音を良く出すためには大切なことです。 壁にある2箇所の正方形の部分(まだ合板で覆ってあります)は、この壁の向こう側にある送風機室からの送風管を通す穴です。 その上の2本の水平鉄骨が見えています。 SWの風箱を固定するための準備です。 建築の方で準備していただきました。 |
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オルガンの裏の部分の壁面を組み始めています。 舞台上は運び込んだ部材で一杯になっています。 |
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このオルガンの裏の壁は2重構造になっています。 腰に手を当てているのは 早くも、当工房特製 木製足場 も活躍。 |
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一番奥の高いところ、建築壁にSchwellWerkの壁が取り付けられています。 建築壁への直付けは、背面からの音の漏れを少なくして スエル効果をできるだけ大きくすることも意図しています。 |
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SchwellWerkが一応組みあがったところです。 風箱もすでに入っています。 |
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内部の照明も点いています。 一部Schwellwerkのメカニズムも付きはじめているのが見えます。 |
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舞台で次の部材を接着して準備しているところです。 オルガンの上から撮っています。 | |
白黒写真で少々不明瞭です。 正面舞台から今まさに、Cis側(右)の後壁を吊上げようとしているところです。 ペダル部分の後ろにはSubbass32'の木管がC,Cis側それぞれ6本ずつ並んでいます。 |
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左右のペダル部分も形になってきています。 この後、最難関のペダル部分の屋根を載せなければなりません。 左右の奥にはContrasubbass 32'の低音部が見えています。 左右から組み立てて中央で合わせる工法を初めてとりました。 中央で最後の接着ができるよう左右それぞれ10mm広く組み立て、最後にワイヤーと手動ウィンチで引き締めて合わせました。 |
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ペダルの塔が組みあがったところで屋根に上がってひょうきんになっている二人がいます。 このオルガンでは、手前に立っているローリングタワーが小さく見えます。 吊り代が無い上に、クレーンのように自由な動きができません。 そのため、常に頭の中でベクトル図を描いて操作をしているようなことになります。 ここでは舞台上の平面部分との距離があるために、斜め吊りをしなければなりませんでした。 タワーの転倒防止策を考えながら作業手順を考える日々でした。 ここでもペダルの天井からトラス(後述)が伸びて、次のHW側壁を取り付ける作業の準備ができています。 |
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一応組みあがり、全体像が明らかになりました。 演奏台(右に置いてある)を組み込む直前です。 オルガン中央屋根の上に取付けてあるのは 木製トラスです。 一人で持てる重量であるのに、強度は大きく我々が扱う重量の多くをこれで吊上げることができます。 色々な場面で非常に助けになりました。 |
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ここまでのオルガン外郭部は、 このオルガンはいままでになく大きいので、一旦は分散発注しようと考えていました。 |
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写真提供 小泉 匡
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