工房での修理・補強作業を終えたパイプは再びトラックで現場へ輸送。
オルガン本体の補強など準備を終えていよいよパイプの吊りこみ作業にかかる。神経を使う作業である。 落としてしまえば今までの作業を元も子もない。
油断はできない。
取り付けたパイプは天井からワイヤーで吊り、パイプの重量の一部を天井に受け持たせるようにした。
天井には予め補強を施した。 正面の柱の一部に強度の不安があったため、ここも補強した。
左の画像はパイプを吊るワイヤーをアルミスリーブで圧着しているところ。
ワイヤーの取り付けが終わったところ。
左からCis,Dis,F,Gのパイプにワイヤーを取り付けた。
C側と合わせて8本のパイプを吊っている。パイプはコイルスプリングを介して吊られている。 多少の変化に対応するためである。
さらに、地震などの時に、仮にコイルスプリングが破損してもパイプが倒れることがないようにワイヤーをパイプそのものにも取り付けてある。
Disのパイプは修復後まだ整音をしていないので調律スリットが切られていない。
右から2番目のパイプがつぶれていたDisパイプ。
幸い、上部の継ぎ足し部分も地上からはほとんど判明しない。 指摘されても気にならない程度であった。最初のページの画像と比較していただきたい。
残すは音の問題のみ、最も危険な作業は無事に終えることができた。
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Angefangen 17.Feb.2004