オルガン大規模保守作業の定番作業に、正面のパイプの研磨があります。 直接音に影響することはありませんが美しさを保つために行います。 このホールはほこりが非常に少なく、パイプ表面にもほこりの付着は最小限にとどまっていました。 ほこりが付着するとそこに吸われた湿気が金属に悪さをして、腐食を深くするようです。 ここのオルガンではそのような腐食は皆無でした。 |
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オルガンから降ろしたパイプは寝かせておくと自重でつぶれます。 研磨を終えたらばオルガンに入れるまでの間適当な場所を見つけて立てて固定しておきます。 もっとも大きいMontre 16’の低音部6本はオルガンから降ろす危険を回避するためオルガン上でパイプを内側に向け、オルガン内部の足場から研磨をしました。 写真では16’のパイプの前に作業台を取り付けた様子が見えています。 このオルガンの吹子は ネオバロックのオルガンに多く見られる、ウィンドラーデ(風箱)の直下に取り付けたばね加重の吹子を使用していました。 良い風(圧)を得るために蛇腹型吹子に改良することができる目途がつきました。 3台の吹子を改造するため、スタッフの高橋夫婦は今日横須賀の工房へ発ちました。 |