作業記録

愛媛県北条市聖カタリナ学園

聖カタリナホールのオルガン大規模保守作業
1999年6月1日〜9月24日
昨年の仙台作業日記は坂崎さんにお願いしました。今回はできる範囲で自分で作成してみます。
毎日とはゆきかねますが、随時Upして行くつもりです。
坂崎さん製作『須藤オルガン工房のページ』もご覧下さい。
このオルガンは1981年完成、私の工房で製作した最初の大型のオルガンでした。
MaNaオルゲルバウで水戸芸術館のオルガンを完成させるまでの間、国産最大のオルガンでした。 3段鍵盤 38音栓フランスロマンティックを目指した楽器です。
オルガン画像

非常に埃が少ないとはいえ、完成後18年も経ち、消耗している部分もでてきました。
普段の保守では修理しきれない故障も発生していました。
自分の初期の楽器でもあり、手を加えたい部分もいくつかありました。

1992年より大規模保守作業を何回か学校に申し入れ、今回実施できる運びとなった次第です。 

今回の作業は 主に
 1.基本作業
 2.安全対策
 3.消耗部品の交換 次の大規模保守作業までもたないと思われる部品の交換
 4.送風関係の改良
 5.演奏メカニズムの改良
 6.整音の改善       を考慮しました。
次の大規模保守作業は自分では行えないであろうということを思いながら作業に当たりました。

1999年夏

6月21日 新設の階段 8月02日 歌口の修正
6月30日 正面パイプの研磨 8月03日 吹子の完成
7月01日 失敗の対処 8月04日 整音の経年変化
7月02日 18年前の失敗 8月05日 パイプへの到達
7月03日 Pedal木管の改良 I 8月07日 出かける前に
7月04日 風箱の点検 8月08日 宮崎県立芸術劇場で
7月04日 番外編 8月27日 整音用椅子
7月05日 鍵盤の改良など 8月28日 初めての調律
7月06日 風箱の点検 8月30日 Bombarde再開
7月07日 メカニズムの改良 8月31日 Bombardeの整音II
7月08日 メカニズムの補強 9月01日 現場のPC
7月09日 現場作成の吹子製作図 9月02日 Fournitureの構成
7月10日 スエル側壁の遮音強化 9月03日 Cymbaleの構成
7月12日 Pedal木管の改良 II 9月04日 Plein-jeuの構成
7月13日 Pedal木管の改良 III 9月07日 足穴の縮小作業
7月14日 差音で32フィートを合成 9月08日 足穴の状態
7月15日 Montre16'整音改良 9月09日 Cymbaleの整音
7月16日 Montre16'用作業足場 9月10日 パイプの太さ
7月17日 Choralbasse4'の改良 9月11日 最小パイプ
7月19日 Bombardeの整音 9月12日 八戸鮫教会 出張
7月20日 新吹子の設置 I 9月13日 再度Mixtur族の構成
7月21日 新吹子の設置 II 9月14日 Trompette族の改良
7月22日 新吹子の設置 III 9月16日 パイプ用半田鏝
7月23日 新吹子の設置 IV 9月17日 最小リード管
7月28日 宮崎の出来事 9月18日 トレモロの調整
7月30日 湯布院音楽祭 9月20日 もう一つのトレモロ
8月01日 吹子の調整 9月21日 またもう一つのトレモロ
9月24日 最終回

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