オルガン製作ほど多様な道具を必要とする職業はないでしょう。
その多くは市販の工具です。 市販の工具が具合が良くない場合、あるいは手に入らない場合には、自作するか市販のものを改造することになります。『注文しに行っている時間にできるようなものは、自分で作る』 ことです。
ここでは、そのような工具あるいは機械類を「工具のページ1」 「工具のページ2」 「工具のページ3」 に続いて、いくつか公開いたします。 「工具のページ5」 へも続きます。
前面は複列ボールベアリングです。 これで軸方向の力も受けます。 30mmほど奥でもう一つのボールベアリングで受けています。 現在のところ、軸先端は4種類、焼入れ、焼き戻しをして変形を抑えています。 Jan.2004 |
木工旋盤に使う回転センター受けです。 某大学で廃棄処分になった木工旋盤を20年以上前に引き取り使っていました。 当初、回転センターを含め付属品があまりにも貧弱なので実用にならないかと思いました。 一番右の木製回転センターを製作してからは、実に多様に使用できるようになりました。 20年来の願望であった、しっかりとした回転センターを、鋼材で作ることができました。 古い機械であっても、工夫次第で新しい機械よりも使えるようになるものです。 |
半導体化されたスイッチングレギュレータは高い周波数で変圧を行っています。 トランスが小さくて済み、従来では考えられなかった軽さ、小ささで作れるようになりました。 「分解改造をしないでください」と書いてある。 正直にそれを守っているようでは、科学少年は育たない。 科学する心を ・ ・ とか言うが、「危ない」ことを避けていては何も発見は無いのだ。 Jan.2004 |
Marc Vogelの調律機を1年ほど前から利用しています。 IDOの携帯電話の充電器(出力5.8V 730mA)二つ(皆さんが捨てるので貰っておいたもの)を2台積み重ねて接着、100V入力を並列に、出力回路を直列に接続、11.6V出力。 電圧が少々高いのでシリコンダイオードの順方向電圧降下を利用して規定の9Vまで落としています。 定電圧ICを使うほどのこともないので簡略な方法をとっています。 重量は従来の1/4程度、容量は十二分にあります。 捨てるには惜しい宝がたくさん無駄になっていることを常々感じています。 |
Feb.2004 |
大きなパイプを扱う時に使う コロ台 です。 このような回転台に載せて作業をすると非常に楽になります。 下の写真は Principal 16' E のパイプを修理している状況です。 パイプの材料が軟らかいのでコロの長さを長くしてパイプへ当たる接触面を大きくし、パイプが凹むことが無いようにしています。 それでも作業が翌日に続く場合にはこの台から降ろして毛布を何重にも畳んだ上に載せて帰ります。 コロは鋼材の芯を使い、両センター削りで芯を出しています。 大きなパイプを修理する必要が出たため急遽製作しました。 これほどの損傷は未だかつて出会ったことがないほどのものでした。 手間は掛かりますが、10年以上鳴っていたパイプを処分して、新品に交換するにはしのびなく修理を申し出たのです。 |
Juni.2004 |
弱いコイルスプリングが必要になった。 螺旋の両側は密巻きにしています。 12個のコイルスプリングのために注文に行くよりもずっと満足感があります。 |
鐘はゆすって鳴らすのが本当。 音もまるで異なる。 画像はちょっと揺すりすぎだが。 プーリーの手前にあるのは、プーリーの動く方向を検出してモーターを駆動する仕掛け。 ドイツの教会の塔にある鐘を動かす仕掛け(Laeutemaschine)の観察不足であった。 この方法は自己流。 より自然な鳴らし方をする方法があるかもしれない。 |
機械が動いていても聞こえるように長い間サイレン(1960年代にどこかのゴミから拾ってきた)を使っていた。 電子音よりはましだと思ったが、全く品の悪い代物であった。 ベルギーの蚤の市で適当な鐘を見つけたが重たすぎて購入をあきらめたこともあった。 小さな鐘であるが、やぐらを組み、暖房機から外しておいた送風ファンのモーターを使って鐘をゆする仕掛けを作った。 鐘の中のハンマーの重心の調整は想像以上に敏感で鐘の鳴り方に大きく影響することが判りました。 ベルトのオレンジ色には感心しませんが他に適当なものが無いので今のところ我慢しています。 毎日始業、休憩、終業の時間を知らせ始めています。 まだ工房の床に置いてあり、場所が決まっていませんが、20年来の希望がかなったので早速掲載します。 いずれもっと良い画像を載せましょう。Juli.2004 |
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軽いので現場へも容易に持って行けます。 Feb.2005 |
400x300 Pixcel als Norm.